今敏監督の映画おすすめ4選｜天才アニメ監督の評価の高い映画を紹介！

世界中から今もなお評価され続けているアニメ映画監督「今敏(こん さとし)」。彼が作る唯一無二の世界観は、見た方を瞬く間に取り込み魅了します。「アニメ界の奇才」とも呼ばれた今敏さんは、惜しまれながらも2010年に46歳の若さでこの世を去りました。

今敏さんが去った後も作品は評価され続け、海外の映画雑誌や批評サイトでは2020年にもランキング入りを果たしています。そんな今敏さんの作品には共通して「虚構と現実」が描かれているのが特徴です。ネット空間が身近にある今だからこそ、より感じるものがある作品もあります。

本記事ではそんな今敏さんのプロフィールや映画作品の魅力をお伝えします。今敏さんのドキュメンタリー映画や漫画家としての作品も紹介しているのでぜひ目を通してみてください。

1963年10月12日に北海道札幌市で生まれた今敏監督。武蔵野美術大学在学中に新人賞を受賞した『虜 -とりこ-』をきっかけに、大友克洋さんのアシスタントとなります。その後『老人Z』で初めてアニメ作品に携わり、徐々にアニメ作家の道へと進みました。

1997年に『Perfect Blue 』で監督デビュー後、世に出された3作品は今でも多くの方に視聴されています。2010年5月に膵臓癌を宣告され、同年8月に46歳でこの世を去りました。彼が最後に残したブログは今でも残っており、多くの方に遺書として読まれています。

リアルすぎる世界観ゆえに国内では「R-15指定」になっている、今敏監督の処女作『PERFECT BLUE（パーフェクトブルー）』。アイドルから女優に転身した主人公の世界で起こる出来事から、「本当の自分とは」を考えさせられる作品です。

レイプシーンやヘアヌードなどアイドル時代とはかけ離れた仕事をこなす中で「これは本当の自分なのか」と問う主人公。ストーカー被害やレイプ・解離性同一性障害といった題材が盛り込まれ、まさに「虚構と現実」が交差する作品になっています。

2002年に劇場公開された『千年女優』は、第5回文化庁メディア芸術祭にてアニメーション部門大賞を『千と千尋の神隠し』と同時に受賞しています。今敏監督初のオリジナル作品となり、6度の受賞歴を誇る世界から高い評価を受けた作品です。

芸能界を引退した大女優が昔の話を語るうちに、主人公の現実と映画の世界が一体化してストーリーが進んでいきます。キャッチコピーの「千年かけても会いたい人がいます」や、主人公の最後のセリフ「だって私、あの人を追いかけてる私が好きなんだもの」に心を動かされる人も多いはず。

「偶然」と「家族」をモチーフにした今敏監督の長編劇場映画第3作『東京ゴッドファーザーズ』。「意味がある偶然」「ありえないような出来事」が次々に起こり、ホームレス3人が拾った赤ちゃんを通じて失った家族との関係を取り戻していく物語です。

都合のいい偶然ばかりのストーリーでは視聴者が飽きてしまいがちですが、逆に引き込んでいくのが今敏監督の魅力です。各場面にちりばめられた伏線を回収しながら見るとより楽しめる作品になっています。

「私の夢が、犯されている」「夢が犯されていく」がキャッチコピーとなっている『パプリカ』。国内外で高く評価され6度の受賞歴があります。原作は筒井康隆の同名小説です。舞台は天才科学者発明した他人の夢を共有できる「DCミニ」により、他人の夢に介入しサイコセラピーを行う世界。

「悪夢と現実」が交差する世界で翻弄されていくサイコサスペンスな作品です。今敏監督が作る不思議な世界観は、1度見ると違う視点でもまた楽しみたくなるような中毒性があります。原作を読んで観るとまた違う視点で楽しめる作品です。

• 老人Ｚ
• 走れメロス
• MEMORIES/彼女の思いで
• 機動警察パトレイバー2
• ジョジョの奇妙な冒険
• でたとこプリンセス（第2話）

今敏監督はアニメ映画の監修だけでなく、大友克洋監督のアニメ映画『MEMORIES』では脚本・設定を担当。『ジョジョの奇妙な冒険』では第5話の『花京院 結界の死闘』にて、脚本から絵コンテ・演出・構成まで手掛けています。

今敏監督のアニメ映画は動画配信サービスでも視聴可能です。Amazonプライムでは『パプリカ』『東京ゴッドファーザーズ』『妄想代理人』が配信されています。「dアニメストア for Prime Video」は30日間無料体験が可能です。また継続しても月400円と安く多くの作品を視聴できます。

またNetflixでは上記作品に加え、2022年6月から『千年女優』の配信も開始されました。こちらも30日の無料期間があるので観たい作品が決まっている方にはおすすめです。

2021年にフランスと日本が共同し制作した『今敏ー夢見る人（原題：Satoshi Kon, The Illusionist）』。今敏監督の未完成映画『夢みる機械』をオマージュした内容になっています。多くの著名人が関わっているこの作品は、今敏監督が映画界に多くの影響を与えたのかがうかがえます。

映画監督として知名度の高い今敏監督ですが、漫画家としての才能も秀でています。今敏監督が亡くなられた後に発刊された長辺漫画『OPUS(オーパス)』も、「現実と虚構」が入り混じる今敏ワールド全開の作品です。

その他にも今敏さんの漫画はどれも素晴らしい構成で、ぜひ1度読む価値のある作品ばかりとなっています。

• OPUS(オーパス)上/下/完全版
• 海帰線
• 夢の化石
• セラフィム　2億6661万3336の翼
• ワールドアパートメントホラー

世界的にも高く評価され、天才とも呼ばれる今敏監督のアニメ映画には他では感じられない独自の世界観が詰まっています。デジタル社会の今、心に響く作品が多くある今敏ワールドをぜひ堪能してみましょう。

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